2014年4月8日火曜日

素晴らしい時間のために


 久しぶりにテレビ番組のプロフェッショナルを見て思ったことは、最初にあるアイディアを考え出した先駆者と、そのアイディアを膨らませていく後続者に大きな意識の違いがあるということです。先駆者がそのアイディアがなぜ、この世の中に必要なことなのかを説明してくれているので、後続者は何も怖れずにそれを追求すればいいという点を感じました。

 私は、モーシェ・フェルデンクライスの後続者として、ただそのアイディアを学び伝えることだけを考えてましたが、気がついてみればこのアイディアが必要だと感じている人が周囲にほとんど居ないのです。少なくともこのアイディアに1日の中の貴重な1時間を使う価値があるのかということを明確に説明する術を持たない私自身が居る。このまま後続者の私では先がないと思いました。

 モーシェが何を考えていたかは、結局のところうまく説明できない。でも、彼から貰ったヒントを元に、どうしてこれがこんなに面白く、必要なものなのかを自分の実感と言葉で示していけるような気がしてきています。たとえ一ヶ月に一人であっても素晴らしく充実した時間を、その人にとっても私にとっても得られることを続けていくつもりです。

 モーシェ・フェルデンクライスはどちらかと言えば、後続者に配慮しない先駆者だったのではないかと思いますが、逆に私たちが自立的な後続者として成長する余地を作ってくれているのです。時に自分が従事しているこの技がただの思い込みなんじゃないかと疑い、このアイディアの勉強をしてきた何年もの月日が無駄だったのではないかと感じる瞬間があることが、揺ぎ無い価値を見つける助けとなり、フェルデンクライスに従事する者でありながら、モーシェ・フェルデンクライスの考えに隷属せず、まるで戦国時代に下克上で成り上がる大名のような野心を胸に生きていけるのだと言えば格好つけすぎでしょうか?
 

 社会でも家庭でも格好をつける場所がないので、これに取り組むこの時間だけは最高に格好つけて生きていきたい。歴史とロックミュージックが大好きな私の気持ちです。