フェルデンクライスメソッドという、実にシンプルで得体の知れないモノに10年近く取り組んできてうっすらわかってきたことを書こうと思います。
その前にまず、フェルデンクライスの学校にあたる所で提供された情報から始めてみましょう。
1.モーシェ・フェルデンクライスの考えた具体的な動きの指示
2.動きについての様々な問いかけ(答えは明確に説明されない)
3.フェルデンクライスのレッスンでやってはいけないこと
4.専門的になり過ぎない範囲での人体や自然科学の知識
5.フェルデンクライスと関係があったり、全然関係がなかったりするエピソード
4年間で言葉として習ったことは、この5つのどれかに分類できる内容だったと思います。
学校で普通真っ先に教えるであろう「フェルデンクライスの目的」や「あるべき姿」というものはほとんどありませんでした。なので、やってはいけないことに抵触しない範囲で指示された動きをやってみながら自分で考えるしかありませんでした。
動きを積み重ねていき、わかったようなわかんなかったような気持ちのまま、簡単な実技テストのようなものをクリアして卒業です。振り返ってみて興味深いのは、最後まで「優秀な生徒」が生まれないということです。つまり、先生側から誰が良くて誰がダメだというメッセージが一切ないので、みんなどういう形を目指したらOKなのか判断がつかないのです。逆に言えばみんな自分がどこかしら落ちこぼれている感じでいます。
当然のように、卒業してみても、「こういうのを目指していけばフェルデンクライスのいい先生になれる!」というイメージは想像もつきません。おぼろげに覚えている動きの指示と手技の方法を手近な人にただやってみるしか思いつかないのです。でもやってもらった側は質問してきます。「これは何でやってるの?」「何を目的にやるものなの?」とかとか。でも答えられるわけがありません。学校で習ってないのですから。自分なりに憶測で答えてみるものの、納得されないで終わります。
ここまでが4年間の学校を卒業して資格を取った人の姿です。というか4年前の私です。
4年間も使って、これほどまでに未完成なコンディションを維持したまま卒業する学校は他にあるでしょうか?