胸に吸い込んだ空気をお腹に押し出したり、また胸に戻したりという動きです。実際には空気は肺に留まったままなのですが、お腹と胸の往復というイメージで行うと横隔膜が上下して空気が身体の中を行ったり来たりしているような感覚を得られます。
この動きは心肺機能が向上する効果もありますが、日常生活では感じにくい「身体の内側」に気付くことができます。肋骨や背骨でいつも触ることができるのは外側だけですが、空気を上下させる動きを通して肋骨や背骨をより立体的に感じることができるのです。
人間を単純な図にすると筒になると言われています。呼吸を身体の様々な部分に送り込むことで、筒の内側を知っていくことは、自分の内面を知ることにつながるかもしれません。
フェルデンクライスでは身体と心を一つのものとして捉えてアプローチします。動きと心のつながりを感じながらメソッドを行うと、自分自身が生きている空間の中に様々な可能性に満ちていると感じる瞬間があります。そのような瞬間に出会えることも、このメソッドの楽しみです。