軸を学習しようとするとき、歩く動きはもっとも身近で、かつ複数の軸が複雑に入り混じる動きです。
手足を交互に前に出すことで体幹に捩れが起こり、腰、肩、頭に軸が生じます。これは先週に体験しました。
もう一つは片方の足を前に出すとき、もう一方の足に重心を預ける動きが起こり、ここが軸足となります。今回は横向きに寝た姿勢からこの重心移動の鍵を握っている腰と胸のつながりについて、理解を深めるワークを行いました。
重心移動は歩行中に左右交互に一瞬だけ軸ができます。この瞬間、軸足となる方に骨盤から頭までの全部の重さを預けますが、これが軸の上に載ると体重を支えるために筋肉を使う必要がなく、支える足も動かす足も楽で自由です。左右の体重移動をほとんどしないで歩行してみると、足を前に出すのが辛くなり、転びやすくなるのがわかると思います。といっても意識的に重心移動を気をつけようとしても一歩ごとぎこちない動きになってしまってうまくいきません。
モーシェ・フェルデンクライスがすごいのは、この複雑な左右の重心移動を、胸と腰の間辺りの一部の背骨に足や手の動きが伝わりやすくすれば、あとは何も考えずともうまくできると見抜いているところです。我々はただ手足を動かしてるだけで、あとは体がやってくれます。
こうして見ると、フェルデンクライスのワークは紙にあらかじめ折り目を付けておく行為と似ています。紙の上に粉が載っていたとき、折り目を付けておけば、あとはその左右の端を持ち上げるだけで折り目に沿って粉が移動します。折り目をつけるのが目的ではなく、粉が移動するのが目的です。
いくら綺麗に折り目をつけても、そこを粉が通過するかどうか見る必要があります。ワークが終わった後、会場を歩き回ってもらうのはそういうものの確認を含んでいます。いざ歩いてみるとワークの内容を全く活用せずにもとの歩き方のままの場合や、逆にワークの経験が強すぎてそれに固執した歩き方になってる場合など多々あります。そこで後ろ向きに歩いてもらったり、歩く早さを変えたりして無意識に新しい機能と古い機能が混ざり合う状況を作ったりしているのです。
生活の大半は無意識な動きです。そこで生きる学習にして帰って頂くのが私の仕事です。
次回は動きから生まれる軸の最終回です。
この2回の動きのリミックスを通して歩行時の軸をよりクリアにできたらと考えています。
3月1日(日) 動きから生まれる軸 3
プティファミーユあまの堀川店にて 13:00~16:30(終了時間は前後します)
参加費 2000円
※尚、次々回は3月7日(土)に変更になっております。